《MUMEI》

苦労して鍵を開け、部屋に入ってまずキッチンへ。

今から使う食材を残し、それ以外を冷蔵庫に入れる。まぁその「入れる」作業は戦いと言ってもいいかも知れない。




「ふぅ…。やっと入った」

激闘すること約30分。気合いと根性で詰め込まれた冷蔵庫のドアを閉め、夕飯の支度を始める。

「明日は私の誕生日だから、今日は簡単なチャーハンだ」

包丁とまな板を出してきて、玉ねぎから切り始める。次にニンジン、パプリカをみじん切りにし、昨日余ったご飯をレンジで温める。

温めている間にフライパンを引きずり出し、火にかけてこれも温める。

他にもいろいろ出している間にご飯が温まった。

フライパンに油をしき、卵、ご飯を入れてそれらをほぐす。
ある程度炒めたあと、ニンジン、玉ねぎ、パプリカを入れて炒める。2〜3分も炒めれば出来上がりだ。

「よし、できた」

完成したチャーハンを皿に盛り付け、テーブルまで持っていく。

「いただきまーす」

パクッと一口。

「ん…、ちょっとベタベタするかも…。まぁ昨日の余ったご飯使ったんだし、しょうがないよね」

食べ終えると、使った食器と調理器を片付ける。

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