《MUMEI》

「今日珍しく寝坊しちゃってね、セツがまだここを歩いているってことは遅刻じゃないよね?」


「大丈夫、ギリギリだけどな。」


「あっ!」


「なんだよ…いきなり。」


いきなりしろもが、あっ!なんて言うから、セツは心臓が止まるかと思った。


「ねぇセツ、今週試合でしょ、私見に行ってあげようか?」


しろもは笑顔で聞いてきた。


「えっ!いいよ、来なくて。」

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