《MUMEI》 冬の終わり冬の終わりに君は一人 放課後の校庭に佇んでいた 声をかけられなかった僕と 泣きそうに俯いていた君の 物言わぬ視線が交わった時 その悔しさが少しだけ 僕にも解った気がした 必死で走った三年間が あっと言う間に 消えて行くのを 仕方がないと諦めながら 諦め切れない夢ばかりを 両手に抱いて悔しがってる 僕らにはもう 時間なんか残って無かった 今年もまた 冬の終わりがやって来る 朝の快速の窓に 一瞬だけ見えて消える あの校庭があると いつしか住所も 解らなくなった 君の事を思い出す 前へ |次へ |
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