《MUMEI》 「‥小坂さ──」 「?」 「何でいつも放課後残ってるんだ‥?」 「‥ぁ‥特に理由はあらへんけど──」 すぐに帰る気ぃにはならへんくて。 「校舎から夕焼けの空見るの、好きやし──」 「そっか」 「それにな、たまにブラスの音とか聞こえてきたりして楽しいで」 「───────」 「‥ぁ、おかしいやろか」 「ううん、楽しいならいいと思う」 新木はそう言うて── またちょっとだけ笑うた。 何か── 安心したみたいな表情やった──。 前へ |次へ |
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