《MUMEI》

片付け終わると、リビングで一服する。一服といえどただお茶を飲むだけだ。

「はぁ…。アイツ、やっぱり帰ってこない…」

またも膨れっ面になり、愚痴を零す。それもそのはず、昨年まで二人だったのに、今は一人で暮らしているのだから。

「ほんと、寂しいな…」

少し悲しそうな表情でお茶をすする。

「もう、寝よう…。明日もこうなのかな…?」

何故だかとても切なくなって、でも期待もふくらんで、彼女は深い眠りについた。




「うん…」

眩しい日差しが寝顔を照らし、それで彼女は起き出した。

寝ぼけ眼を擦りながら、昨日風呂に入っていない事を思い出す。

「ああ、お風呂入らなきゃ…」

脱衣所とか関係なしに服を脱ぎ捨てる。一人で住んでるんだからいいけども。

「面倒だなぁ。シャワーだけでいいや」

軽く流す程度にシャワーを浴び、風呂場から出る。適当に体を拭き、タオルも着けずにタンスに下着を取りに。

可愛らしいモノを選び、着替え始める。とりあえず、一人暮らしだからってタオルぐらい着けてくれ。

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