《MUMEI》
いつもの嫌味
《流されたな》

「…うるさい」


結局、俺は来週行われる厳と頼の誕生日パーティーに出席する事になってしまった。


(しかも、何か怪しいし)


このパーティー


何故か、果穂さん・大志さんと


主役二人


そして


主役二人が招いた『友達』しか出席出来ないと言うのだ。


しかも、それは果穂さんの指示だと言う。


さすがの志貴も、果穂さんには逆らえず、その言葉に渋々納得していたが


俺は、納得できなかった。

(でも、それなら尚更松本が心配だしな…)


他に誰が来るか知らないが、俺は果穂さんからも松本を守らなければならないような気持ちになっていた。

《お人好し》

「悪かったな」


今日も忍の嫌味は絶好調だ。


俺が『ロミオとジュリエット』を知らなくて恥をかいたと報告しても


『そうか』


何故教えなかったのだと問い詰めても


『訊かれなかったから』


おまけに


『まさかお前が目立つ演劇部に入ると思わなかった』

(くっそ〜)


悔しいが、何も言い返せなかった。


《まぁ、巻き込まれやすくて変に目立つ行動するのがお前の普通だな》


最後も忍の嫌味が炸裂した。

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