《MUMEI》

ああ見えて、佐倉先生は由緒正しき霊能力者の家系なのだが…


とある事情で、本家の名字を名乗れず


母方の佐倉を名乗っている。


俺は、本家と大喧嘩して飛び出す佐倉先生に





強引に、拉致された。


『だってこいついれば、俺がしてる事、バレねぇんだぜ!

まぁ、俺はバレても構わなね〜けど…

そっちは駄目だろ』


そう言って佐倉先生は本家を説得して


以来、俺は、振り回され


…最近は、胃薬が必需品になりつつあった。


「先生! 今、どちらに?」

《屋上。待っててやるから早くハゲと一緒に来い》


ピッ!


ハゲ…


俺は、言われた通り


校長先生と一緒に屋上に向かった。


「よく悪霊の居場所がわかりましたね!」


校長は、興奮していた。


俺達が受けた依頼は、この学校に出没する悪霊の除霊だった。

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