《MUMEI》

「そろそろ昼休み終わりだし行こうか」
「言われなくたってもう出たいよこんなとこ!」
貢がまだベルトをカチャカチャやっていたがお構いなしに鍵を捻り回し扉を開けた。


「…………ぁ」

「…………」


「…………」


「………」


「…………」

思わず〜…固まって、視線を下に移して……

タイルめっちゃ青いな〜…
なんて、なんて……

あ、


苦しい。


呼吸止まってた。


呼吸
呼吸!


「す〜………はぁ……」


……。


「………」

「………」


「………」


「…長沢」

「ヒイッ!」

「…はい」

俺のおかしな声の次に後ろにいた貢の冷静な返事が響いた。


俺の前…つか

ドアの外に突っ立っている…
化学教師、松本。

一瞬しか顔見てないけど確実にムッとしていた。

つか!


つか!


何時から居たんだよ〜〜!!!

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫