《MUMEI》

バンッ!

「遅い!」

「すみません」


ハゲが…違った校長の足が遅くて、俺達は遅れてしまった。


「ギャアーー!!」

「ウッセーなー」


佐倉先生は、校長の元に歩み寄った。


「こいつだろ? 噂の悪霊」

佐倉先生は、噂の悪霊と


仲良く、手を繋いでいた。

そうする事で


「なななな何で!? 何で、見えるんだ!? 」


全く霊能力のない校長にも、悪霊が


血まみれの少女が見えるのだ。


「いじめられて自殺したんだってさ。で、皆が憎くてついやっちまったんだと」

「ごめんなさい、校長先生」

「わああああ、喋ったあ〜!!」

「…佐倉先生の力のおかげです」


その上、普通に声も聞こえる。


佐倉先生は、悪戯心


というか、S心満載の方なので


毎回、こうして確認して、依頼主の怯える姿を


かなり、楽しんでいるのだ。


「んじゃあ、除霊しようか? 理沙(りさ)」


そして、本当の、佐倉先生のお楽しみが始まる。

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