《MUMEI》
思い
麻美「優斗、手、痛いょ…」
俺「あっ、ごめん」
麻美の手を、強く握りしめてた

手を放し、麻美を見た

俺「黙って居なくなったりしないって、約束してくれるかい?」

麻美「…うん…」

俺「聞きたい事、話したい事がたくさんあるんだけど…」
「何から話していいかわからないんだ…」

麻美「…私も…たくさんある…」

俺「聞いていい?」

麻美「…うん」

俺「いつも、帰り、こんなに遅いの?」

麻美「6時過ぎぐらいかな…」

俺「じゃあ、今日は凄い偶然だったんだね」

麻美「…違うよ…」

麻美が足を止めた

麻美「朝も…何度か優斗を見かけたの…」

「今日も、帰りに優斗が居たの…」

「でも…私は…」
「優斗を無視して帰ったの…」

俺「…」

麻美「優斗…私を探してるのかなって思ったけど…」
「会ったら、ダメだって…自分に言い聞かせてたの…」

俺「…」

麻美「でも…優斗が、私を探してくれてるって思ったら…」

「…もう、夜遅いし…絶対居ないと思ったけど…もし、会えたら…」
「…全部話そうって…」
「…」
「優斗に嫌われても…」
「全部、話して…」

麻美は、泣きじゃくって、言葉にならないようだった
俺「俺も、同じだよ」

「麻美に会えたら、思いを伝えて…」
「麻美、彼氏居ても、」
「結婚してても、」

「ふられたって構わない」「そう、思って探してた」
麻美「…」

俺「麻美に、どんな事情があるのか、わからないけど…」
「この気持ちだけは伝えなきゃって…」

麻美「…優斗、私を美化してるんだよ…」
「ほんとの私を知ったら、きっと…嫌うよ…」

俺「勝手に決め付けないでよ、」

麻美「だって…」

俺「…麻美、俺に会いに来てくれたんだろ?」

麻美「…」

俺「全部話して…」

麻美「…うん…いっぱいありすぎて…」

俺「俺ん家行こうか?」

麻美「…」

俺「あっ、違う、変な意味じゃないよ、」

麻美「ねぇ…私の家に来る?」

俺「…かまわないけど…」
麻美「近くなんだ」

俺達はタクシーに乗った

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