《MUMEI》

「昌、正平!」
母の声、以前のヒステリーもなく、久しぶりの子供との再会に感激している。

「かあさん!見て!図工で作った!」
正平は学校で描いた鳥の絵を持っている。
母に渡すつもりだ。

「あーりがとう!なんの鳥なの?教えて教えて!」
昌は遠巻きに、正平と母との会話を見ている、本当に親子なんだと思う。

これから、昌と正平は母の家へ土日にかけて泊まる。
父はこの土日を機会に、愛人を呼ぶことを三人は知っている。

「ね、このままかあさんとずっといていい?」
正平は無邪気に笑った。

昌は、怖くなった。
自分よりも母に気持ちが傾いている、
そんな気がした。


正平は変わってきた、昌より遅く寝る日もあるし、一人で眠る日もある。

本当は、昌自身が変わっていないだけと思いながら、昌は母のカレーライスをつついてた。

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