《MUMEI》

さっきから‥

全然ページを捲ってへん‥。

手ぇが動かへんねん。

何か‥

涙出てきそうや‥。

「‥っ‥‥‥‥‥」

泣いたらアカン。

今泣いたりしたら‥

新木が誤解されてまうかも知れん。

せやけど‥っ。

「小坂‥?」

「ごめ‥、ちょっと‥」

ウチは本を机に広げたまま‥

図書室から廊下に出た。

そのまま歩いて‥

誰もいーひん屋上で泣いた。

そないに悲しい訳やないのに‥

涙が止まらへんかった。

何でなんやろ‥。

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