《MUMEI》
〈第二十一話〉乙女の身だしなみ
『おっ…と…』
俺は、休日の昼下りに娘の鞄に蹴躓いた。


中身が床に散らばった、ヤバい…慌てて中身を拾う俺…と、ある物を見て固まった。


なんじゃこりゃあああああ!!!!!!!!!!!


コ・コココ・コココココケ・あ、違う・コココココ・コンココン・コンドームですとお〜?


それも…箱ごと(ToT)


これが、息子の鞄からなら、アイツもそんな年になったかと見なかった事にして置くんだが…。


…まだ高校一年の娘。


許さ〜ん!政府は、麻生総理は何をやっているんだ!!…


理不尽な怒りに身を震わせていると、娘がやって来た。


『あ・お父さん…』


思わず、握り締めていた、コンドームの箱を隠そうとした。


『やだ〜お父さん!買い置き、なくなっちゃったの?』
娘は、あっけらかんとして、そう言った。


は?なんですと?反応が、おかしくないですか?恥じらいつーもんが…大和撫子は、今何処?


そんな、俺の思いを余所に、冷蔵庫から牛乳を取り出し、コップに注ぐ娘。それをググッと飲み干して、俺に話始める。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫