《MUMEI》
プロローグ
目を覚ますと、辻本理沙は天井から床まで真っ白な部屋に横たわっていたた。


ベッドから落ちたのだろうか?
彼女が横たわる側にはベッドがあり、体の節々、特に頭が痛い。

しばらく意識がぼんやりとしていたが次第に自分の部屋でない事に気づき、不安が押し寄せる。

(ここはどこだっけ…?


とりあえず
起き上がり当たりを見渡した。
部屋にはベッドと鏡と扉以外なにもない。

「お母さ‐ん?」
理沙は小さな声で呼び掛けるが音が反響するのみで返事はない。

(確か、昨日は塾があって…
いや、昨日は休みだったけ…?)

必死に昨日の出来事を思いだそうとするが、思い出そうとすると頭痛の痛みが激しくなる。

とりあえず早くこの部屋から出ようと思い理沙は扉へと手をかけた。

この扉の先で彼女を待ち受けているものがなんだかも知らずに…

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