《MUMEI》

「今日は本当にありがとう、お祝いしてくれて──」

「いえ、あまり御持て成し出来ませんでしたが‥」

「ううん、十分してくれたよ」

「──そう仰せ頂けるなら光栄です」

「ねぇ、また1つお願いしていい?」

「はい、何でしょう」

「少しだけ遅く起きていたいんだけど──」

「はい、構いませんよ」

「お部屋で、一緒にお話ししない?」

「ぇ‥」

一瞬戸惑いましたが、

「──はい、是非」

僕はそう答えていました。

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