《MUMEI》
ちーちゃんといっしょ
今日も素敵だわ、ちーちゃん。
ほら、ちーちゃんが恰好良すぎて皆ちーちゃんを見ている。ちーちゃんを前に皆自信なさ気に引き下がっているわ。
いつのまにか私の身長を越して、とても男らしい。

そんなちーちゃんを私はこっそり盗み見ることしか出来ないのだわ……





「千花様……俺も授業が有るんですが。」


『お黙り、虫ケラが!』

大好き、ちーちゃん……

私ったら恥ずかしがり屋さんな上にちーちゃんは高校生、大学生の私は毎朝こうしてテレビ電話でちーちゃんを見てしまうの。
電波発信元は乙女の秘密なのよ。


あっ、今ちーちゃんがこっち見てくれた……
ちーいちゃーん……手を振ってみたけど、テレビ電話じゃ伝わらないよね。
それでもいいの、
伝わらないもどかしさがいいの。

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