貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
ブルー・フェイク@
翌日、研究所には統合連邦の大型空母が停泊していた。
また研究所付近は軍による厳重な警備で守られた。
また一般人は海上を移動し、別の市に移り住むことになった。
ガル・ズィーの再攻撃を予期しての移住だ…
実際、前回の戦闘でたくさんの家が焼かれてしまった。
そう思うと胸が痛い…
そうして窓の外を覗いていると、誰がドアをノックした。
「芥君、私、船に乗る荷物の準備とかしてくるから一旦帰るね、昼ご飯作っておいたから食べてね」
「あ…悪いな、ありがとう」
相変わらず世話をかけっぱなしというか、世話好きなのか…
俺も船に乗る支度を始めた。


数時間前…
空母が到着し、次々と兵士が降りてくる。
親父が軍の司令官であろう人物と話していた。
「ドクトル、彼が例の?」
「ええ、紹介しますよマクダレン大佐、私の息子の芥です。」
流石軍隊を指揮する人物だけあって、威圧感がある。
俺は深々と礼をする。
「ははは、いや…まさか本当に息子を実戦で戦わせるとは思ってなかったのでな、驚きだよ。私はマクダレン・ウェア大佐だ、よろしく」
「いえ…その、あの時はやらなくちゃいけなかったから」
「だが君のおかげでガル・ズィーに一泡吹かせてやることができたよ」
握手を交わし、大佐は笑う。
だが、市の人々を無視したその言葉に俺は嫌悪した。
「芥、お前はフェリーの方に乗ってもらう」
「ん?親父達と一緒じゃなくていいのか」
「…少しは比奈と一緒にいてやれ、彼女とて先の戦闘で両親が怪我をされているんだからな」
そうだった、比奈のおじさんとおばさんが逃げ遅れて戦闘に巻き込まれていたということを俺は後で知った。
おじさんとおばさんが怪我しているのに、比奈のやつ…
「ほら4人分の整理券だ、行ってこい」
「あ…わかった、行ってくるよ」
俺は…親父を誤解していたんだろうか
何にせよ、少し嬉しくなって家に向かって駆けた。

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