《MUMEI》

「先輩……?」

白いマスクをすっぽり着けた安西が居た。


「…………あんざい……」

名前を呼ぶのがやっとだ。


「ああ……こんなとこに居た。帰りましょうか?」

安西は金原先生を振り払って俺を連れ出してくれた。

た、助かった……。

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