《MUMEI》
日曜日 〈私〉
「ありがとな」



椎名くんが、呟いた。



「…へ??」



「なんか、ちょっとスッキリした」



椎名くんが、小さく微笑んだ。



「いや、えっと…」



―…思ったこと言っただけっていうか…
椎名くんがいれば、本当に大丈夫って思えるし、


…気休めにしかならなかったかもしれないけど、
椎名くんには、笑ってて欲しくて―…



言いたいことがいっぱいあるのに、言葉にできない。



ありがとうを言いたいのは、私の方なのに―…




「あ」



椎名くんが思い出したように声を上げた。



「―…明日、どうすんだ!?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫