《MUMEI》

「こんにちはー…」



日曜日のお昼。


天気は良好、絶好のお祭り日和。



「あらあらあら!!」



ドアを開けるなり、ママが驚いた声を出した。



「椎名くんじゃないの〜!!
今日は要に用事??」


「は、はあ…」



私が答えると、ママはものすごく嬉しそうな顔をした。

苦笑してしまう。

マダムキラーだなあ、椎名くん。



「かなめー!!お客さんよー♪」



ママの声に、椎名くん、よりも先にゴジラが駆けてきた。



「おす」



「こら、かなめ!『おす』ってなによ!」



「…すんません」


うちのママ、言葉遣いには厳しいから…
椎名くんも、大変だ。


ゴジラを撫でながら私はまた苦笑した。

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