《MUMEI》

駅前に着くと、


「じゃあ、私は陰で見守ってるからね。
何かあったら連絡して!」



蓬田がそう言って、携帯を軽く持ち上げた。



「おう」


「ほんとに、ありがとう。よろしくね!」


「…おう」



蓬田の姿が見えなくなると、急に不安になった。



引き受けたはいいけど、上手くいくか…??



「ごめん、待った??」



爽やかな声に、顔を上げる。



と、にっこりと笑った『西城先輩』が。


―…まあ、なるようになるだろ!!



「あ、いーえ、全然!!」



にっこりと笑って返す。



「…よかった」



ほっとしたように呟く先輩。



「じゃあ、行こうか」


「あ、はい」



おれ達は、並んで歩き出した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫