《MUMEI》

「──ぁ‥」

衣装を見つめていて‥時間を忘れてしまう所でした──。

僕はこれから、夜に向けてこの広間を飾り付ける為の準備をするんです。

ようやく仕事にも手慣れてきて、時間に余裕が出来たので──、せっかくパーティーをするのですから、何か飾り付けをしたいと思いまして。

アンリ様が、

『オーナメントを飾り付けたり』

と仰ってらしたので、僕なりにそれらしい物を作ってみようかと。

おっと‥こうしてはいられません。

早速──準備に取り掛からなくては。

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