《MUMEI》

夜になりました。

夜空には三日月が浮かんでいます。

僕は黒マントの衣装を羽織り、御菓子のバスケットを手にアンリ様を御待ちしています。

ノックがしたので扉を開けようとすると、遠慮がちに開いて、その隙間から先端の折れた三角帽子がひょっこりと覗いたのです。

「‥?」

きょとんとしていると、たちまちアンリ様が飛び出して来られました。

「ぁ‥」

三角帽子にワンピース、そしてローブ。

全てが黒い色で統一されていて、手には箒。

「魔女──ですか?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫