貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》牡丹と少女
優しさで創造された空間に存在す者は花と幼女
花の罪を見届けて裁きをするは幼き子供
狂わすのは儚き命薄命の道
光に覆われた空間に
たった一つの小さなドア
少女が其の先へ進むと
其処に存したのは一輪の花
少女は言った
綺麗な色ね
牡丹が答えた
それはどうも
少女は問うた
貴方は何故、此処に?
牡丹は答える
私の罪は誘いの魅惑
人を騙し金品を盗み
更には殺め、快楽を求めた
少女は聞いて激怒した
汝の罪を許すまじ
我が心が許そうとも
私自身は許せられず
故の罰を受けたまえ
牡丹の声に覇気は無く
少女の命を確と聞く
仕方なきと諦めれども
我が身体は死を望まぬと
少女は微かに呟いた
如何せん罪を認めよ
牡丹は問う
我が罰は何すべきか
少女は沈黙す
何故なら与えるべくは
滑稽なる甘美な死
牡丹は感ずる
己の未来を
死をもって償うべきと
いや、償い切れぬと
可憐に咲きしは桃色に
香るは知らす夏の候
少女は問う
死で償うか否か
牡丹は答える
しかし我は死した
故に償うべく術が無く
故に謝ることも出来ず
少女は微笑む
認めるは己の過去と今の罪
過ぎたるを悔いるなら
貴方に贖罪の機会を与えん
牡丹は聞きて涙する
頭を下げて深々と
礼するは牡丹の姿
牡丹は悔やんでいました
少女は助けてあげました
何が己の罪か
何時が贖罪の時か
知るのは難儀
故に怠り
故に避ける
時に忘れ
時に怨まれ
憎み悲しむ
死して想う
日々精進せねばと
言うても死して後
悔いることしか
出来ぬ故
神々しく輝くは
神たる少女
清らかに澄みし心に
助けを求めるは
罪の花達
汝を救うは
少女の助言と
主の悔いる想い
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