《MUMEI》 「肩に力入り過ぎ」 何の前触れもなしに草助の手が肩に触れてきた為、雛菊は飛び退いた。 「き‥っ気安く触れるで無いっ」 「あ、わりい‥」 草助は手を引っ込めて謝りながらも、何故雛菊がこんなにも怒らねばならないのかが分からないようだった。 「素振り終わったら──俺が相手してやるよ」 「む‥、本当か?」 「おうよっ」 任せとけ、と草助が胸板を、どん、と叩いて見せると、雛菊は暫し唖然とした後、 「──ああ」 そう答え、再び素振りを始めた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |