《MUMEI》
悲劇の始まり
私は小さい島国の中で、一位二位を争うくらいの名門貴族だったの。

もちろん王族が一番だけど。

一位二位を争っていたのは私の家、セリオン家と私の親友であるセレナの家、ウェールズ家とで一位二位を争っていたの。

でも私たちは争う気なんてまったくなくて逆にとても仲が良かったの。

ただ、セレナは本音や愚痴が言えないせいで、ストレスを溜め込んでしまって時々かんしゃくを起こすの。

私たちは名門貴族だからか、王子の妃候補としてよく王子と遊んだわ。

だから王子と幼馴染と言えたわね。
セレナが十五歳の誕生日の日、内緒の話がある。と言われて二人になれるところに行ったの。
ちょうど私も言わなきゃいけない事があったからそれに応じたわ。
そこでセレナに言われたの。
「アイアス(王子)が好きだ」
と・・・・・・・

けれど、私はその時こっそりアイアスと付き合っていたの。
私達はまだ婚約とかいやだったから発表はしていなかったの。
けれど、セレナには言っておきたくて今日言おうと思っていたの。

だけど、そんな事を言われるとは思わなかったの。
だから取りあえず頑張って。と言っておいたわ。

だけど、もしバレてセレナに嫌われたらどうしよう。
そんなことばかり考えていたからアイアスにはあまり会わなくなってしまった。
それをセレナは協力してくれていると勘違いして
「ありがとう」
と言ってきたわ。
私はアイアスに会えなくて苦しくなってきて、とうとう
「結婚したい」
と言ってしまった。
それを彼はとても喜んでくれたわ。
取り合えず私がアイアスの彼女だ、ということをお披露目したの。
その直後からセレナは私と口を聞いてくれなくなってしまった。
そりゃそうよね?
今まで協力してくれていた親友が好きな人の彼女だったんだもの。

そして、一ヶ月して結婚の準備も整ったし結婚式の招待状を色んな人におくったわ。
もちろんセレナにも。

そして、悲劇はおこったの。

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