《MUMEI》 父父親として、出来ることはしてきた。 少々仕事を優先し過ぎた節はあるが、分かってもらっているつもりだった。 彼女が実家に帰った、 子供の方が物分かりが良かったと知る。 正平も昌も仕事から帰る自分に気を使い、静かにしている。 不自由はさせたくない。 欲しい物は与えている。 休みの日は晩御飯を作ったり、外食に連れていく。 母親が恋しいなら 頻繁に会いに行くのも構わない。できれば、新しい母親とも仲良くしてもらいたいが……、昌はなんでも受け入れていると認識していた。 昌とは、まだ昇格前、小さいときによくキャッチボールをしていたし。 親として当たり前のことはしている つもりだった。 前へ |次へ |
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