《MUMEI》 何を作ろうか迷いましたが、僕はリゾットという御料理を作ってみました。 アンリ様は大層御気に召されて、御代わりをして下さいました。 御食事を済ませた後、再びトランプのカードを取り出されたので、また御相手をさせて頂く事になりました。 アンリ様は本当に楽しそうにされて、夢中になってらっしゃいました。 「───────」 「アンリ様‥?」 どうやら、御休みになられてしまったようです──。 御疲れになっていたのでしょう。 僕はアンリ様を横抱きにして、ベッドのある御部屋へと向かいます。 このまま抱かせていて頂きたい所ですが──‥御目覚めになられた時に驚かれるでしょうからね、やはりベッドの方が宜しいかと。 「また後程、御伺いに参ります」 僕はそう囁いて、御部屋を後にしました。 夜中に頂く報酬の、甘い味を想像しながら。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |