《MUMEI》
気が早い
麻美母「貴方たち、ご飯まだでしょ、何もないけど、食べて行きなさい」
 
 
俺「美味い!」

麻美「優斗のお母さんの方が美味しいじゃない」

俺「んー、田舎くさいんだよなぁ…お袋は…何でも大皿だし、煮物ばっかりだし…」

麻美母「ご挨拶に行かなくちゃならないわね」

麻美「気が早いよぉ」

麻美母「そうは、いかないわよ」

俺「その時は、また、改めて伺います」
「あっ!手土産持って、スーツで来ます、今日は慌てちゃってて、すみません…」

麻美母「そんな、かしこまらなくていいから、いつでも遊びに来てね」

俺「はい」
 
楽しい一時だった
昔を思い出した
 
麻美のお母さんは、肝臓を壊し、入院したんだけど
今は、もう、大丈夫だと言った
お酒は、飲めないらしいけど…

俺「麻美を連れて行って、いいですか?」

そう切り出したとき

深々と頭を下げ

麻美母「麻美をよろしくお願いします」

そう言われた

俺「はい」
そう返事をした

なんか、結婚の挨拶みたいだ…

でも、元気でよかった
お母さん、て、呼ぶ日が来るのかなって思ったら
妙に緊張した

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