《MUMEI》

◆◆◆

痛みでもない‥

重みでもない‥

ただ‥

嫌な感じだけが入って来る。

丁度‥

粘土の壁を抜けるみたいに。

「‥‥‥‥‥‥‥」

抵抗出来ない。

≪ド‥ッ≫

心臓の音が物凄い‥。

体中から‥

汗が吹き出す‥。

「っ‥」

こいつに乗っとられたら‥

おれはどうなる‥。

こいつと入れ替わって‥

彷徨い続けるのか‥。

そんなの‥

「──────っ」

冗談じゃねぇ‥。

◆◆◆

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