《MUMEI》 「おーい、へこんでばっかいるといい事ねぇぞ?」 「へこんでいるように見えるか」 「これで見えねぇとは言えねぇだろうなぁ」 雛菊の落ち込みように、苦笑するしかない草助。 「にしてもお前、独り身か? まだ十五だろ?」 「───────」 「‥もしかして、家出‥とかじゃねぇよな?」 「まぁ‥似た様なものだ」 雛菊は腰に差した刀を鞘から抜き、翳した。 「いい刀持ってるよなぁ」 「‥?」 「ま、仲良くやろうぜ」 「───────」 何だかんだと言いながらも楽しい奴だ、と雛菊は思い、微かに笑みを浮かべた。 前へ |次へ |
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