《MUMEI》

『言わないよ、約束する。』
ケニーは、ホッとして話し出した。


『あのね、先生〜僕らの死んだママは、子守唄を毎晩歌ってくれてたんだ。


ある日妹が、ジャビィに子守唄を歌ってって頼んだんだ。


ところが、ジャビィは孤児で、今まで一度も子守唄を歌った事も、歌って貰った事もなかったんだ、ひとりぼっちで生きてきたから…

友達に聞いて〜歌ってくれたんだけど…耳元で一生懸命歌うんだ…綺麗な声で…


僕らは一生懸命眠ろうとするんだけど…』


『ケニー分かったよ、眠れないんだね?』


『うん、そうなんだ。』


…それは眠れないだろう、だって子守唄なんてものは、一生懸命歌うもんじゃなく…鼻歌混じりに歌う位で丁度良いのだから…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫