《MUMEI》 笑顔 〈おれ〉目を覚ますと、『おれ』―…蓬田が、立っていた。 やべえ、いつの間にか眠ってた!! …って、蓬田、泣いてるじゃねえか!! 「…蓬田!?―…どーした!!?」 慌てて聞くが、蓬田は何も答えない。 ―…そうだ、今朝だっておれが泣かせたんじゃねえか。 おれは、取りあえず寝てしまったことを詫びた。 「…わるい、寝るつもりじゃなかったんだ」 すると、蓬田がいきなり頭を下げた。 「…ごめんなさい!!」 「…え??」 「本当に、ごめんなさい」 蓬田は、顔を上げると、おれの目を見つめた。 前へ |次へ |
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