《MUMEI》
しろもの目に
「あいつにやられんだよ。」


男はしろもを鋭い目で見ながら言った。



「うっ…!」


呼吸が…


しろもは閉じそうな目を、一回閉じまた開けた。


その目には
笑顔のセツが
見えていた。


あっ…セツ
家に
帰ってきていたんだ


ごめんね
まだお弁当
出来てないんだ
あともう少しだから
待ってって…

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