《MUMEI》

桜の神隠し


それは、俺等の業界では、超有名な事件


全く興味が無いが、俺ですら知っているその事件は


毎年、桜の季節になると


十代から二十代の


…ヤローが


黒髪の、イケメンが


一人、いきなり消えて


数日後、いきなり帰ってくるという


奇妙な事件


帰ってきた連中は生気を奪われ


正気を失い


ただ、一言を繰り返す


『サクラ』と


そして、被害者は増え続け

既に、九十九人のイケメンが


そんな状態だった。


確か、今年はまだだったな

今年で百人目だな


ま、俺はイケメンだけど茶髪だし


『俺には関係無いだろ?

大体管轄外だ』


ヤローが何人犠牲になっても俺の心は痛まなかった

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫