《MUMEI》

「いいだろ。」


地獄の大王神は、嬉しそうに言った。


「だが、1つ言っておく罰神になることは、人間であることを捨てることだ。覚悟はあるか?」


「ある。」


「ならばこの扉を開け中に入れ。中に入った瞬間、人間界としての奈碕セツは死んだことになる。」


「あぁ。分かった。だがちょっと待ってくれ。」


セツはバックに近づき、中からしろもが作ってくれたキーホルダーを出した。

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