《MUMEI》 人間としての最期「持ち物はそれだけで良いのか?」 「あぁ。これだけで充分だ。」 しろも… セツは愛おしそうに見つめ、大切そうにポケットの中に入れた。 セツは扉に近づいた。 「この扉に入った瞬間、お前は死んだことになる。それから我輩には敬語を使え。」 「あぁ…じゃなくて、はい。」 セツは扉を押し開け、先が見えない中に、何のためらいなく入った。 前へ |次へ |
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