《MUMEI》
人間としての最期
「持ち物はそれだけで良いのか?」


「あぁ。これだけで充分だ。」


しろも…


セツは愛おしそうに見つめ、大切そうにポケットの中に入れた。


セツは扉に近づいた。


「この扉に入った瞬間、お前は死んだことになる。それから我輩には敬語を使え。」


「あぁ…じゃなくて、はい。」


セツは扉を押し開け、先が見えない中に、何のためらいなく入った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫