《MUMEI》 『僕を、此処に置いてくれませんか?僕…なんでもやりますから…』 『うっ…』 …そんな捨てられた仔犬のような目で懇願されたら… 『姉さん…』 妹が店のキッチンへやってきた。甘いケーキの香りが漂っている。 妹の後ろには、佐渡の姿がある。 『あ、目が覚めたんだ。』 『はい、ありがとうございました、食事まで頂いて…』 『で…ね、姉さん』 妹が言いにくそうに話す。 『家で少しの間〜預かって言いかな?ほらっ、雑用とかウエイターが1人いたらって〜姉さんも言ってたじゃない?ねっ?』 前へ |次へ |
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