《MUMEI》

『どうか、此処に置いて下さい!お願いします。』
姉に頭を下げる佐渡。


『家には?黙って出て来てるんでしょう?親御さん、心配してるわよ。悪いけど…君、未成年でしょ?』


『今は…僕、帰れないんです〜このままの僕じゃ…答えが見つかってないのに…』
苦悩の表情を浮かべる佐渡を見て、姉はため息を付いた。


『ふーーっ!このまま追い出しても、また何処かで行き倒れるだけよね、わかったわ。』

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