《MUMEI》 いつも通り、おれが先に学校に着く。 「おめでとー!!!」 教室のドアを開けると、 蓬田の友達の女子達が、おれを出迎えた。 「あ、ありがとう…」 蓬田の代わりに、お礼を言った。 「はい、これあたしたちからー!!」 と、大きな紙袋を差し出す金原。 中には、色とりどりの包みが入っていた。 「お誕生日おめでとう、かなめ」 青木がにっこりと微笑む。 …みんな、笑顔だ。 本当は、蓬田が祝ってもらうべき日なのに… 「ありがとう!!」 …でも、 ―…だからおれも、笑顔で答えた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |