《MUMEI》

昨日より‥雪が多くなっているようです──。

「わぁ──っ」

アンリ様は白銀の世界に見とれてらっしゃいます。

「本当に綺麗ですね、雪というのは──」

「うん。──ぁ」

「?」

「昨日のスノーマン、埋もれちゃったみたい‥」

「少々──御待ち下さいますか」

積もった雪をそっと退かすと、形は残っていたのでホッとしました。

「大丈夫ですよ、この雪を払えば問題ありませんから」

「本当っ?」

たちまち表情が華やいで、アンリ様が駆け寄って来られました。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫