《MUMEI》 雪がちらつき始めたかと思うと、かなり降ってきたので、一度御邸に戻る事にしました。 「朝食を──御召し上がりになりますか」 「うん、お腹空いちゃった」 アンリ様は僕の手を握り締めて振子のように振りながら仰ると、軽やかに歩き出します。 「今日は何を作ってくれるの?」 「御所望はございますか」 「フレンチトーストがいいな」 「畏まりました。御飲み物は──」 「ええと‥、レモンティーをお願い」 「はい。他には何かございますか」 「果物を少し──」 「了解です」 さて、早速朝食の支度を始めましょうか──。 前へ |次へ |
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