《MUMEI》
アップダウン
麻美の様子がおかしい
陽気になってみたり、
ふさぎがちになってみたり…

アキラさんに言われた事気にしてんのかな…

ボーッと、バラエティー番組を見てる麻美

俺が紅茶を入れて、テーブルに置いたのさえ、わかってない… 

隣に黙って座ってた

麻美「ねぇ、優斗…私達の何が難しいんだろう…」

俺「麻美、まずは、紅茶飲みなよ」

麻美「えっ、あっ、ありがと」

俺「…」

麻美「ごめん…」

俺「なぁ、麻美、逆に簡単な恋愛って何?」

麻美「…怒らないで聞いてね、」
「なんかさ、優斗より、あの人との方が、簡単だろって言われた気がして、…」「めちゃくちゃムカついてるんだ…」

俺「簡単な方がいいって言ってるようには、聞こえなかったけどなぁ」

麻美「優斗は気にならない?あんな風に言われて」

俺「気にしても仕方ないじゃん、俺と麻美の事だもん、俺達が大丈夫なら、問題ないよ」

麻美「…そうだよね…」

「エリも、気にしないでって言ってたけど…」

俺「人は関係ないよ、俺達だよ、麻美」

麻美「…うん」

俺「何を気にしてるの?」
麻美「…」

俺「言ってごらん」

麻美「質問に、答えてくれる?」

俺「いいよ、何?」

麻美「…優斗は、…」
「私の嫌なとこある?」

俺「ある」

麻美「なぁに、直すよ…」
俺「今みたいに、真っ直ぐな会話しないとこ」

麻美「…」

俺「俺と、麻美が一緒に暮らす事の障害って限られてない?」

麻美「…?」

俺「親は、いまのところOKだろ」
「お金も、なんとかOKだろ」
「仕事もお互い順調だろ」
「俺と麻美の気持ちは?」「OKだよね?」

麻美「もちろん」

俺「なら、後は、気持ちが揺らいだりしないかって事じゃない?」

麻美「私は、ゆらがないよ」

俺「好きすぎると難しいってのは、きっと、好きだから、ぶつかる壁の事だよ」
麻美「…うん」

俺「俺は、麻美に対する嫉妬かなぁ…あんまり強いと、麻美、息苦しくなるもんなぁ」

麻美「…私は、優斗を疑っちゃう事かなぁ」

俺「疑う?」

麻美「…うん、嫌われたかなぁとか、昔の娘と比べられてるのかなぁとか…」

俺「麻美ぃ…」

麻美「だって、私、本気の恋愛っていうか…」
「こういうの、初めてだから…」

俺「俺もだよ…」

麻美「だから、難しいって言ったのかなぁ」

俺「かもね…」

麻美「…」

俺「麻美、何でも話し合って決めような、本音で」

麻美「うん」

俺「ケンカしても、出て行くとか無しだよ、ちゃんとケンカしようね」

麻美「はい」

麻美の肩を抱いた

俺「難しくたって、大丈夫だよ、俺達は」

麻美「うん」

軽く、麻美の唇にチュッってキスした

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