《MUMEI》

「ねぇお兄ちゃん、猫ちゃん抱っこしても良い?」


「うん、どうぞ。」


ユナセはしゃがんで、女の子に子猫を渡した。


子猫は嫌がりもせずに、可愛く鳴いた。


「あの、この子猫はあなたの家で生まれた子猫なんですか?」


女の子のお母さんがましろに質問した。


「いえ、そこに捨てられていたんです。」


「まぁ、そうだったんですか。でも凄く人懐っこいですね。」

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