《MUMEI》 「あのね、もう一度、これ──嵌めてくれる?」 アンリ様は指輪を薬指から外して、僕に差し出されました。 「もう一度──ですか」 「うん」 「──畏まりました」 僕はアンリ様から指輪を受け取り、再度嵌めて差し上げる事になりました。 「───────」 ダイヤモンドが、眩い程に煌めいて見えます。 「これで──宜しいですか」 「うん、ありがとう」 微笑むと、アンリ様は、僕に立つように仰りました。 そして、 「吸っていいよ」 そう仰られたのです。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |