《MUMEI》

「あのね、もう一度、これ──嵌めてくれる?」

アンリ様は指輪を薬指から外して、僕に差し出されました。

「もう一度──ですか」

「うん」

「──畏まりました」

僕はアンリ様から指輪を受け取り、再度嵌めて差し上げる事になりました。

「───────」

ダイヤモンドが、眩い程に煌めいて見えます。

「これで──宜しいですか」

「うん、ありがとう」

微笑むと、アンリ様は、僕に立つように仰りました。

そして、

「吸っていいよ」

そう仰られたのです。

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