《MUMEI》

晩餐の後──御部屋へ御呼び出し頂いたので御伺いすると、アンリ様はベッドの上に御掛けになって僕を待ってらっしゃいました。

「まだお仕事中だった‥?」

「いえ、もう後ど仕事は片付いてますから」

「──あのね、相談なんだけど‥」

「はい、何でしょうか」

「あのね、‥‥‥」

「アンリ様‥?」

「明日も──一緒にお庭で遊んでくれる?」

「──はい、勿論」

「約束だよっ?」

そう仰ってアンリ様が小指を差し出してこられたので、

「──はい」

僕は答えて、その小指に自分の小指を絡めました。

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