《MUMEI》 再び広間へと戻って来ると、薪を暖炉に焼べてから少しの間御話をして──それから庭園を散策しました。 雪は止んでいたので、いつもより長く見て回ったような気がします。 「───────」 「リュート」 「アンリ‥さ‥ま‥?」 アンリ様の御顔が‥目と鼻の先。 あまりに驚いてしまって声が出ません。 「リュート‥?」 「‥ぁ、あの──‥」 もう少し‥離れて頂きたいのですが‥アンリ様──。 ますます動悸を抑えられなくなってしまいます‥。 前へ |次へ |
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