《MUMEI》 「──郎」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「おーい、聞こえるかー?」 「‥‥‥、!?」 横を向いた瞬間、雛菊は咄嗟に身を引いた。 「な‥何だいきなり‥っ」 「いや、ずっと呼んでたんだけどなぁ?」 「せ‥拙者は‥」 言葉に詰まる雛菊の頭に、草助が、ぽんと手を置いた。 「疲れてんだろ? 朝から歩き通しだったもんなぁ」 「む‥」 「取りあえず昼寝でもすりゃ大丈夫だろ」 「‥ゎ‥分かったからその手を退けろ」 「ぉ‥、わりい」 「‥何処へ行くのだ?」 「ちょっくら出掛けてくる」 「待てっ、拙者も──、?」 「お前は休んでな。明日も歩くぞ?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |