《MUMEI》 広場でしょうか。 更に奥の方は、小高い丘のようになっています。 アンリ様は、此処を訪れるのは初めてのようです──。 「あそこに──昇ってみたいな」 「あの丘に‥ですか」 「きっとあの場所──夕陽を見るのにいいと思うの」 「夕陽ですか──」 いいかも知れませんね。 「参りましょう、アンリ様」 僕が手を差し出すと、アンリ様はそっと、御自分の小さな手を重ねてこられました。 「───────」 「ふふっ、あったかいでしょ」 「──はい」 本当に──温かいです。 前へ |次へ |
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