《MUMEI》

ぼくは なんだか むしょうに かなしくって 森を なきながら さまよった


『おぎゃあああ』

ぼくの なき声と チガウ声がした

森で いちばん大きな 木の 下に 小さな小さな 命が 落ちていた

ぼくは 最初、 誰かが 間違って 落としたのだと 思ったから 取りに来るまで 影で じっと 待っていた



でも
いつまでも
来なかった

夜に なって ぼくは この子を お家に 連れて 帰った 
ぼくと おんなじの 一人ぼっちだ

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